JT・神戸大学v.school共同研究プログラム
心の豊かさと価値創造
~価値共創論(バリュークリエイション)
【共同研究の目的】
2020年より実施してきたJT(日本たばこ産業株式会社)との共同研究(日常生活における心の豊かさとは何か)をさらに深め、予測不能で答えのない時代を生き抜く個人に必要なマインド&スキルセットや多様性の理解を、実際にチームで行動して社会と密に関わりながら価値共創の仕方を実践的に会得していく。
【授業の概要】
JT Group Purposeである「心の豊かさを、もっと。」を学究的に掘り下げる。価値共創実践法としてのEA(エフェクチュアル・アートシンキング)を学び、多様な社会的価値やウェルビ ーイングの創出プロセスを、人と人の繋がり(精神的紐帯)や相互理解から紐解いていく。
・前半〈マインドセット&スキルセットを早速実践する〉
学生が自身の興味関心や解決したい課題(自分事化している課題)を基に、チームプロジェクトの形で世の中への表現・実践(POC)していく。
・後半〈リ・マインドセットの実践によって自身の枠を超える〉
前半で活動してきたことをリベラルアーツ(哲学的対話など)的に省察(原点に立ち返り)するとともに、社会的包摂(インクルージョン)や多様性(ダイバーシティ)を鍵に社会と向き合う視点を学ぶ。加えて前半で固まっている感性を適宜解きほぐし、チームや個人のなかで日々消えては芽生え続ける内発的衝動の変化を地域でのフィールドワークで誘発・再活性していく。プログラム全体を通じて人との出会いや価値観の異なる仲間からの影響を体験しながら、偶発的な行動や機会を共創を通じて独自性を編んでいくアプローチを学び、知識やスキルに偏向しない、一人の人間としての胆力(価値共創力)を磨いていく知的道場とする
【学習設計】
自身の価値軸を知るとともに、自身の興味関心や解決したい課題を定め(自分事化)、プロジェクトの形で実際にチームを形成しながら、考えてから動くのではなく「考えるために動く」という行動様式を習慣化させる。共創する相手との違いを「対話」を通じて理解(深掘り)、共感し、(社会・チームメンバー)、越境しながら自由になるための手段として自分の生を生かし将来へ向けた実践知や身体知を習得していく。
また行動したことで実際に起こる失敗や葛藤を肯定的に受け止め、リフレクション(内省)することで答えを安易に求めないことや、早急な結論を出さず、時には保留しながら常識を疑い、本質を見極め、課題設定能力(問いの立て方)を身につける能力を養う。
外部の有識者や表現者を入れ、カオスや偶然性を引き出す環境をつくり、自己の内面と向き合いながら、主体的に学ぶと共に、他者との協働による「共創」を意識した学習設計とし、異なる分野をつなぎ、越境していく思考を習得していく。
●受講生像
・あるがままの自分を受け入れ、自分らしく生きるなど、他人軸ではなく自分軸で今後のキャリアを眺めていき、スキルやノウハウではなく、自身が自身であること(Being)を知り、やりたいこと(Doing)を見出したい。
・頭ではなく実際に行動して、自身が社会との関わりにおいて「手触り感」を持ちたい。
・人間とは何か、生きる意味とは何かなど本質的な思考を学びたい。
・学部の壁を越え、多種多様な仲間とともに学び、自分を変えていく機会を設けたい
・社会課題や人間の不条理と向き合い、価値観や考え方の違いを対話を通じて乗り越えたい。
・単なる知識や情報の獲得ではなく、人間性や倫理を備えた教養人になりたい。
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主担当教員
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神戸大学経営学研究科 特命教授 佐藤正和
バリュースクール客員教授 安川幸男
バリュースクール客員准教授 塩谷 愛
バリュースクール客員准教授 上田浩史
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授業日程・内容
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6−12月の月1~2回月曜日(17:00−18:40)に開催。バリュースクールの教員による講義・ファシリテートと、ゲスト講師からの知識のインプットと自己内省、グループワークを組み合わせて進める。第1回 6月10日(月)
オリエンテーション&チームビルディング第2回 6月24日(月)
社会課題の提示、アクションプラン策定第3回 7月 8日(月)
価値実践者との対話第4回 7月22日(月)
社会実装へ向けて~ネクストアクション第5回 8月 5日(月)
アクションプラン宣言第6回 8月19日(月)26日(月)瀧川記念会館
前半振返りとリ・マインドセット第7回 9月 9日(月)
対話・マインドフルネス第8回 10月 7日(月)
リベラルアーツ&インクルージョン第9回 11月11日(月)
フィールドワーク発表会第10回 12月 9日(月)
最終発表会
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会場
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眺望館1階Vルーム
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締切
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6月9日(日)
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申込方法
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受講登録ページから氏名/所属/(大学・学部・研究科等)/学籍番号/メールアドレスを入力の上、履修希望の授業名を「心の豊かさと価値創造」として申し込んでください。
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学生の評価
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個人やチームで実践したこと、社会やチームから学んだことを自分事化してチームで最終発表を行い、これからの人生指針を示す内容で学生を評価。